○甲良町犯歴事務取扱規程

令和3年3月30日

訓令第9号

(目的)

第1条 この規程は、犯罪人名簿、成年被後見人等名簿及び破産者名簿(以下これらを「名簿」という。)の調製及び管理に関する取扱いを定め、選挙資格の確認に関する事務その他の法令等に基づく資格調査に関する事務及び身分証明事務の適正な運用を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 民刑事務 地方検察庁、裁判所等から通知される民事処分及び刑事処分に係る情報の管理に関する事務の総称をいう。

(2) 犯罪人名簿 甲良町(以下「町」という。)に本籍を有する者のうち、罰金以上の刑に処する有罪判決を受け、裁判が確定したものについて、既決犯罪通知書等により調製した名簿をいう。

(3) 成年被後見人等名簿 町に本籍を有する者のうち、成年被後見人、民法の一部を改正する法律(平成11年法律第149号)附則第3条第1項の規定により成年被後見人とみなされるもの、同条第2項の規定により被保佐人とみなされるもの及び同条第3項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者について、登記事項通知書により調製した名簿をいう。

(4) 破産者名簿 町に本籍を有する者のうち、破産手続開始の決定を受けたものについて、破産決定確定通知書等により調製した名簿をいう。

(5) 既決犯罪通知書 罰金以上の刑に処する有罪判決を受け、裁判が確定した者について、犯歴事務規程(昭和59年4月26日法務省刑総訓第329号訓令)第3条第4項又は同訓令第7条第4項の規定により、地方検察庁が本籍地の市区町村長に通知する文書をいう。

(6) 刑執行状況等通知書 仮釈放等期間満了通知書等、既決犯罪通知書の内容に変更が生じた者について、地方検察庁、刑務所、婦人補導院、保護観察所又は地方更生保護委員会が本籍地の市区町村長に通知する文書をいう。

(7) 登記事項通知書 後見登記等に関する法律(平成11年法律第152号)附則第2条第4項又は後見登記等に関する省令(平成12年法務省令第2号)第13条の規定により、登記官が後見開始等の審判に係る成年被後見人等の本籍地の市区町村長に通知する文書をいう。

(8) 破産決定確定通知書 破産手続開始の決定が確定した者について、戸籍事務司掌者に対する破産手続開始決定確定等の通知について(平成16年11月30日最高裁民三第000113号最高裁民事局長通達)により、裁判所が本籍地の市区町村長に通知する文書をいう。

(9) 民刑事項通知書 本籍の変更により、町の名簿に新たに記載される者について、従前本籍地の市区町村長が町に通知する文書をいう。

(10) 民刑システム 名簿の情報を登録し、管理する電子情報処理組織をいう。

(名簿の整備及び管理)

第3条 名簿は、民刑システムにより整備し、及び管理するものとする。

2 名簿の調製、照会及び回答は、戸籍事務を所掌する課の課長又は当該事務の担当職員が行うものとする。この場合において、戸籍事務を所掌する課の職員は、パスワードの管理、利用する電子計算組織の制限等により厳重な管理に努めるとともに、慎重な配慮をもって事務を遂行しなければならない。

(関係文書の保管)

第4条 既決犯罪通知書その他名簿の調製、閉鎖等に必要な関係文書は、収受した日付順に整理し、施錠のできる書庫等に厳重に保管するものとする。

(身元照会に関する回答事務)

第5条 町長は、名簿に関する身元の照会について、次に掲げる場合に限り回答することができる。

(1) 警察若しくは検察庁による刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第197条第2項の規定に基づく照会又は裁判所による同法第279条の規定に基づく照会があった場合

(2) 国又は地方公共団体から叙位、叙勲、褒章等による被表彰者の調査のための照会があった場合

(3) 国又は地方公共団体から法律、条例、規則等により一定の資格の欠格条項とされているものについて照会があった場合

(4) 法律上の資格登録機関から、法律上欠格条項として定められているものについて照会があった場合

2 町長は、前項の規定による照会(同項第2号の場合を除く。)について、根拠となる法令及び照会目的が明示されていないときは、回答しないものとする。

3 町長は、第1項の規定による照会のうち、道路交通法(昭和35年法律第105号)等の違反による罰金以下の刑を含む照会があったときは、原則として道路交通法違反等前科照会書(様式第1号)により大津地方検察庁に照会し、その回答を得た上で回答するものとする。

4 町長は、第1項の規定による照会のうち、刑法(明治40年法律第45号)第27条又は同法第34条の2の規定により刑が消滅していると推定される者に係る照会があったときは、原則として第10条に規定する照会を行い、その回答を得た上で回答するものとする。

(身分証明書の交付)

第6条 町長は、本人又は本人の委任を受けた代理人から身分証明書の請求があったときは、成年被後見人等名簿及び破産者名簿を確認の上、禁治産又は準禁治産の宣告、後見の登記及び破産宣告又は破産手続開始決定の通知を受けていない旨を記載した身分証明書を交付するものとする。

(犯罪人名簿の調製)

第7条 町長は、町に本籍を有する者について、既決犯罪通知書又は民刑事項通知書を収受したときは、当該通知書に記載された者の本籍、氏名及び生年月日を戸籍と照合し、犯罪人名簿を調製するものとする。

2 町長は、前項の場合において、当該通知書に記載された者が町に本籍を有しない者であるときは、通知書を送付元に返戻するものとする。ただし、本籍、氏名又は生年月日に軽微な誤りがあったときは、返戻せずに、送付元にその旨を連絡するものとする。

(犯罪人名簿の訂正等)

第8条 町長は、犯罪人名簿に記載されている者について、次に掲げる事由が生じたときは、犯罪人名簿の訂正又は追記を行うものとする。

(1) 本籍、氏名等の変更によりその記載事項に変更が生じたとき。

(2) 地方検察庁等から既決犯罪通知書又は刑執行状況等通知書を収受したとき。

(犯罪人名簿に関する関係機関への通知)

第9条 町長は、犯罪人名簿に記載されている者について、他の市区町村に本籍の変更があったときは、速やかに民刑事項通知書(様式第2号)により新本籍の市区町村長に通知するものとする。この場合において、刑法第27条又は同法第34条の2の規定により刑が消滅していると推定されるものについては、次条に規定する照会を行い、刑が消滅していない旨の回答があった場合に限り通知するものとする。

2 町長は、犯罪人名簿に記載されている者について、次に掲げる事由により戸籍の変更があったときは、身分異動通知書(様式第3号)により大津地方検察庁に通知するものとする。

(1) 死亡したとき。

(2) 日本国籍を喪失したとき。

(3) 本籍又は氏名の変更があったとき。

3 町長は、第7条第1項に規定する通知書を収受した場合において、当該通知書の内容が選挙権又は被選挙権の喪失又は回復に関するものであるときは、公職選挙法(昭和25年法律第100号)第11条第3項又は同法第29条第1項の規定に基づき、公職選挙法第11条第3項・第29条第1項の規定による通知書(停止・回復)(様式第4号様式第5号)により、その者の住所地(戸籍の附票に記載された現在の住民登録地をいう。以下同じ。)の選挙管理委員会に通知するものとする。

4 町長は、前項の規定に該当する者が職権消除等により住民登録がなく、通知ができないときは、選挙権又は被選挙権を喪失している期間に住民登録を行ったことが判明した時点で、その者の住所地の選挙管理委員会に通知するものとする。

(刑の消滅照会)

第10条 町長は、犯罪人名簿に記載されている者のうち、刑法第27条又は同法第34条の2の規定により刑が消滅していると推定されるものについては、刑の消滅等に関する照会書(様式第6号)により大津地方検察庁に照会するものとする。

2 町長は、前項の照会の結果、消滅している旨の回答を受けたときは犯罪人名簿を閉鎖し、消滅していない旨の回答を受けたときは犯罪人名簿にその旨を追記するものとする。

(犯罪人名簿の閉鎖)

第11条 町長は、犯罪人名簿に記載された者について、次に掲げる事由が生じたときは、その旨を記載して名簿を閉鎖するものとする。

(1) 他の市区町村に本籍を変更したとき。

(2) 死亡したとき。

(3) 日本国籍を喪失したとき。

(4) 刑法第27条又は同法第34条の2の規定により刑の言渡しの効力が消滅したとき。

(5) 恩赦法(昭和22年法律第20号)の規定による大赦、特赦又は全面復権があったとき。

(6) 少年法(昭和23年法律第168号)第60条第1項又は第2項の適用を受けたとき。

(成年被後見人等名簿の調製)

第12条 町長は、町に本籍を有する者について、登記事項通知書又は民刑事項通知書を収受したときは、当該通知書に記載された者の本籍、氏名及び生年月日を戸籍と照合し、成年被後見人等名簿を調製するものとする。

2 町長は、前項の場合において、当該通知書に記載された者が町に本籍を有しない者であるときは、通知書を送付元に返戻するものとする。ただし、本籍、氏名又は生年月日に軽微な誤りがあったときは、返戻せずに、送付元にその旨の連絡をするものとする。

(成年被後見人等名簿の訂正)

第13条 町長は、成年被後見人等名簿に記載されている者について、次に掲げる事由が生じたときは、成年被後見人等名簿の訂正を行うものとする。

(1) 本籍、氏名等の変更によりその記載事項に変更が生じたとき。

(2) 禁治産の宣告を受けている者のうち、登記官から後見の登記への移行に係る登記事項通知書を収受したとき。

(成年被後見人等名簿に関する関係機関への通知)

第14条 町長は、成年被後見人等名簿に記載されている者について、他の市区町村に本籍の変更があったときは、速やかに民刑事項通知書により新本籍の市区町村長に通知するものとする。

2 町長は、第12条第1項に規定する通知書を収受した場合において、当該通知書の内容が選挙権又は被選挙権の喪失又は回復に関するものであるときは、公職選挙法第11条第3項又は同法第29条第1項の規定に基づき、公職選挙法第11条第3項・第29条第1項の規定による通知書(停止・回復)(様式第4号様式第5号)により、その者の住所地の選挙管理委員会に通知するものとする。

3 町長は、前項の規定に該当する者が職権消除等により住民登録がなく、通知ができないときは、選挙権又は被選挙権を喪失している期間に住民登録を行ったことが判明した時点で、その者の住所地の選挙管理委員会に通知するものとする。

4 町長は、町に本籍を有する者について、登記事項通知書(後見又は保佐の登記への移行に関するものを除く。)を収受したときは、印鑑の登録及び証明に関する事務に係る成年被後見人の取扱いについて(平成12年2月23日自治振第16号自治省行政局振興課長通知)に基づき、成年後見登記事項通知書(様式第7号)によりその者の住所地の市区町村に通知するものとする。

(成年被後見人等名簿の閉鎖)

第15条 町長は、成年被後見人等名簿に記載された者について、次の事由が生じたときは、その旨を記載して名簿を閉鎖するものとする。

(1) 他の市区町村に本籍を変更したとき。

(2) 死亡したとき。

(3) 日本国籍を喪失したとき。

(4) 登記官から、後見の終了の登記又は保佐への変更の登記に係る登記事項通知書を収受したとき。

(戸籍の再製)

第16条 町長は、戸籍に禁治産又は準禁治産の宣告に係る記載がなされている者について、登記事項通知書を収受したときは、当該戸籍を再製するものとする。

(破産者名簿の調製)

第17条 町長は、町に本籍を有する者について、破産決定確定通知書又は民刑事項通知書を収受したときは、当該通知書に記載された者の本籍、氏名及び生年月日を戸籍と照合し、破産者名簿を調製するものとする。

2 町長は、前項の場合において、当該通知書に記載された者が町に本籍を有しない者であるときは、通知書を送付元に返戻するものとする。ただし、本籍、氏名又は生年月日に軽微な誤りがあったときは、返戻せずに、送付元にその旨の連絡をするものとする。

(破産者名簿の訂正)

第18条 町長は、破産者名簿に記載されている者について、本籍、氏名等の変更によりその記載事項に変更が生じたときは、破産者名簿の訂正を行うものとする。

(破産者名簿に関する新本籍地への通知)

第19条 町長は、破産者名簿に記載されている者について、他の市区町村に本籍の変更があったときは、速やかに民刑事項通知書により新本籍地の市区町村長に通知するものとする。

(破産者名簿の閉鎖)

第20条 町長は、破産者名簿に記載された者について、次の事由が生じたときは、その旨を記載して名簿を閉鎖するものとする。

(1) 他の市区町村に本籍を変更したとき。

(2) 死亡したとき。

(3) 日本国籍を喪失したとき。

(4) 破産法(平成16年法律第75号)第255条の規定により、破産手続開始の決定後、同法第265条の詐欺破産罪についての有罪の確定判決を受けることなく10年を経過したとき。

(5) 破産法第256条の規定により、破産者の復権に係る裁判所の決定が確定したとき。

この規程は、公布の日から施行する。

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甲良町犯歴事務取扱規程

令和3年3月30日 訓令第9号

(令和3年3月30日施行)