○甲良町戸籍情報システムに係るデータ保護管理要領

平成30年11月5日

訓令第16号

甲良町戸籍情報システムに係るデーター保護管理要領(平成19年訓令第42号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この要領は、日野町、竜王町、愛荘町、豊郷町、甲良町及び多賀町(以下「関係町」という。)が共同設置する戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理に関し必要な事項を定め、戸籍データ保護の厳重な管理運営を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム 関係町で共同設置した戸籍専用コンピュータにより現在戸籍、除かれた戸籍、附票及び人口動態調査票等の戸籍関連事務を行うシステムをいう。

(2) 戸籍データ 戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。

(3) 磁気ディスク等 磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープその他の情報を記録する媒体をいう。

(4) ドキュメント システム設計書、プログラム説明書、操作説明書その他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。

(処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(戸籍データ保護管理者の設置)

第4条 戸籍情報システムの適正な運用及び戸籍データ保護について統括的管理を図るため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、住民人権課長をもって充てる。

(保護管理者の職務)

第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適正に管理されるよう努めなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講ずるとともに、事故が発生したときは、速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、その内容を戸籍法(昭和22年法律第224号)第1条第1項に規定する戸籍事務の管掌者に報告しなければならない。

(端末機取扱責任者)

第6条 保護管理者は、端末機の適正な管理を図るため、端末機取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き、保護管理者が住民人権課職員の中から指名した者をもって充てる。

(戸籍データ保護)

第7条 保護管理者は、戸籍データの漏えい、滅失及び棄損等の防止に必要な措置を講じなければならない。

2 戸籍情報システムの処理が可能な端末機は、来庁者からは内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。

3 出力された戸籍データは、不要となった時点で、速やかに裁断等により復元できない方法によって処分しなければならない。

4 戸籍データは、法令に定めがあるものを除き、外部に提供してはならない。

(磁気ディスク等の管理)

第8条 保護管理者は、磁気ディスク等を次に掲げるとおり適正に管理しなければならない。

(1) 施錠ができ、かつ、持ち運びができない保管用具に保管する等の方法により安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 磁気ディスク等の受払い及び管理については、名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録しておくこと。

(3) 磁気ディスク等を破棄するときは、記録内容を消去した上で、物理破壊等の復元できない方法により処分すること。

(出力帳票の管理)

第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票(以下「出力帳票」という。)を次に掲げるとおり適正に管理しなければならない。

(1) 保管しておく必要のある出力帳票は、施錠ができ、かつ、持ち運びができない保管用具に保管する等の方法により安全を確保すること。

(2) 保管しておく必要のある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 出力帳票を破棄するときは、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントを外部へ持ち出し、複写し、又は廃棄しようとするときは、保護管理者の許可を受けなければならない。

(パスワードの管理)

第11条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワード(以下「パスワード」という。)を設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、パスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これらを厳重に管理しなければならない。

3 保護管理者は、パスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、パスワードを第1項の規定により定める業務処理範囲及び業務の目的を超えて使用してはならない。

5 取扱職員は、自己のパスワードを他人に漏らし、又は使用させてはならない。

(取扱状況の把握)

第12条 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、常に戸籍情報システムの取扱状況を把握しておかなければならない。

(1) パスワードの使用状況

(2) 端末機の管理状況

(3) 戸籍データの取扱状況

(4) 戸籍事務執務場所の管理状況

(5) 前各号に掲げるもののほか戸籍情報システムの運用に関すること。

(端末機の操作)

第13条 端末機の操作(端末機)は、取扱職員でなければすることができない。

2 端末機の操作(端末機)は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に行ってはならない。また、見出しデータ及び戸籍に関するデータを戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に検索してはならない。

(機器及びソフト等の管理)

第14条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、別表のとおり戸籍情報システムに係る機器及びソフト等を管理しなければならない。

(事故発生時の対策)

第15条 取扱責任者は、戸籍情報システムの機能に重大な障害その他の事故が発生した場合の対策を定めるとともに、その内容を取扱職員に周知しなければならない。

2 取扱責任者は、前項の事故が発生したときは、直ちに事故の経緯、被害状況等を調査し、保護管理者にその結果を報告するとともに、復旧のための措置を講じ、再発防止に務めなければならない。

(戸籍データの重要性等についての研修の実施)

第16条 取扱責任者は、戸籍データの重要性及び機密保持並びに個人情報保護に関する意識の高揚並びにシステム安全対策の推進を図るため、取扱職員に対し年1回以上の教育及び訓練の計画を策定し、保護管理者の了承を得た後これを実施しなければならない。

2 新任の取扱職員については、配属後速やかにこれを実施しなければならない。

(保護会議)

第17条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「保護会議」という。)を置く。

2 保護会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係る事務について開催するものとする。

3 保護会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 保護会議の庶務は、住民人権課において処理する。

この要領は、平成30年12月1日から施行する。

(令和3年訓令第14号)

この訓令は、令和3年4月1日から施行する。

別表(第14条関係)

戸籍情報システムに係る機器及びソフト等の管理一覧

区分

管理責任者

管理方法

内容

戸籍用サーバ

保護管理者

・施錠管理されている民間データセンターのラック(関係町における一の共通ラック)に設置

・ラックの鍵の管理

ラック内には、関係町それぞれの戸籍サーバが設置されているため、関係町それぞれが同一のラックの鍵を管理する。

解錠については保護管理者が関係町の同意をもって行うものとする。

戸籍用クライアント

保護管理者

・パスワードによる起動

・システム使用状況リスト

クライアントは、保護管理者の指名した取扱職員がパスワードを入力し、起動させる。

システム使用状況リストを定期的に印字し、そのリストを施錠のできる保管庫で管理する。

バックアップ用媒体及び受付データ等印字する書類

保護管理者

・バックアップ記録リスト

・施錠のできる保管庫

バックアップ記録リストに定期的に記録し、そのリストを施錠のできる保管庫で管理する。

「戸籍総合システムブックレス」のプログラム

保護管理者

・複写及び変更不能のプログラム保護

アプリケーションプログラムを複写し、変更させないための保安措置を講じる。

甲良町戸籍情報システムに係るデータ保護管理要領

平成30年11月5日 訓令第16号

(令和3年4月1日施行)