○甲良町介護保険料滞納に係る保険給付制限事務取扱要綱

平成20年3月26日

訓令第38号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)、介護保険法施行法(平成9年法律第124号)、介護保険法施行令(平成10年政令第412号。以下「政令」という。)、介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号。以下「省令」という。)甲良町介護保険条例(平成12年条例第7号)及び甲良町介護保険条例施行規則(平成12年規則第13号。以下「規則」という。)の規定による保険給付制限を行うに当たり、事務処理の円滑化と公平性を期するために必要な事項を定める。

(審査委員会)

第2条 この要綱の規定による審査を行うため、介護保険の給付制限に関する審査委員会(以下「審査委員会」という。)を設置する。

2 審査委員会は、次に掲げる職員をもって構成する。

(1) 保健福祉主監

(2) 保健福祉課長

(3) 介護保険保険料担当職員

(4) 介護保険給付担当職員

(5) その他保健福祉主監が指定する職員

3 審査委員会に委員長を置き、保健福祉主監をもって充てる。委員長に事故等があるときは、保健福祉課長がその職務を代行する。

4 審査委員会は、委員長が招集する。

5 審査委員会の庶務は、保健福祉課が所管する。

(特別の事情等に関する届出)

第3条 要介護被保険者等は、保険料の滞納について政令第30条各号に定める事由(以下「特別な事由」という。)がある場合には、特別の事情等に関する届出書(様式第1号。以下「届出書」という。)に証拠書類等を添えて町長に届け出るものとする。

2 町長は、単身世帯であること等の理由により届出書の提出が困難であると認めた場合は、納付指導等を通して特別な事由があると知り得た事項により、事情調書を作成しこれに代えることができる。

(支払方法変更の予告)

第4条 町長は、要介護認定等を受けている第1号被保険者が、最も古い滞納保険料の納付期限から11箇月を過ぎても保険料を納付しない場合は、規則第38条第1項の規定により遅滞なく、介護保険給付の支払方法変更(償還払い化)予告通知書(様式第2号。以下「支払方法変更予告書」という。)を送付し、支払方法変更の予告をするものとする。

2 前項の規定にかかわらず、新規に要介護認定等の申請を行った第1号被保険者については、当該申請を受理した時点において保険料の滞納状況を確認し、納付期限から11箇月を過ぎても保険料を納付していない場合は、支払方法変更予告書を送付するものとする。

3 町長は、支払方法変更の予告をする際には、併せて行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項及び甲良町行政手続条例(平成8年条例第18号)第28条の規定により弁明の機会を付与する旨通知するものとする。

4 前項の規定による弁明書(様式第3号)の提出期限は、支払方法変更予告書が当該要介護被保険者等に到達した日から14日以内とし、提出先は保健福祉課とする。

(支払方法の変更の決定等)

第5条 町長は、前条による支払方法変更予告書を送付した者で、次の各号に掲げるいずれにも該当するものに対して介護保険給付の支払方法変更(償還払い化)通知書(様式第4号。以下「支払方法変更通知書」という。)により支払方法の変更を決定した旨を通知するものとする。

(1) 保険料の納付がなかった者

(2) 届出書、弁明書の提出がない者又は提出されたがその内容に相当な理由がないと審査委員会が判断した者

2 町長は、支払方法変更通知書と併せて支払方法の変更及び適用開始日が記載された被保険者証(資格者証を含む。以下同じ。)及び介護保険新被保険者証(資格者証)の送付・旧被保険者証の返還通知書(様式第5号)を送付するものとする。

3 支払方法変更の開始日は、処分を決定した日の属する月の翌月1日とする。ただし、認定申請時に資格者証が交付される場合には、資格者証の有効期限の翌日とする。

4 町長は、支払方法の変更をした者について被保険者台帳及び保険料納付原簿に支払方法の変更に関する事項を記載するものとする。

5 第1項各号のいずれにも該当しない場合は、当該要介護被保険者等に対する支払方法変更を行わない。

(支払方法の変更の終了)

第6条 支払方法の変更措置を受けている被保険者は、法第66条第3項の規定による滞納している保険料の完納、滞納額の著しい減少又は災害その他の特別な事情があるときは、規則第38条第3項の規定による介護保険給付の支払方法変更(償還払い化)終了申請書(様式第6号。以下「終了申請書」という。)に関係書類及び被保険者証を添えて町長に当該措置の終了を申請するものとする。

2 町長は、前項の申請があった場合には、審査委員会にて審査を行うものとする。

3 法第66条第3項の規定による滞納額の著しい減少とは、支払方法の変更を適用する日から1年以上前の期の保険料が全て納付されたときをいうものとする。

4 審査委員会において支払方法の変更終了が決定した場合には、介護保険給付の支払方法変更終了通知書(様式第7号)、支払方法の変更終了日が記載された被保険者証及び介護保険新被保険者証の送付・旧被保険者証の返還通知書を送付するものとする。

5 支払方法変更の終了日は、支払方法の終了を決定した日の翌日とする。

6 支払方法の変更が終了した者については、被保険者台帳及び保険料納付原簿に支払方法の変更の終了に関する事項を記載するものとする。

(保険給付の一時差止め及び滞納保険料の控除)

第7条 町長は、法第67条第1項の規定により、要介護認定等を受けている第1号被保険者が最も古い滞納保険料の納付期限から1年6箇月間保険料を納付していない場合は、遅滞なく、介護保険給付の支払一時差止通知書(様式第8号)を送付し、保険給付の全部又は一部を一時差止めする旨を通知するものとする。

2 前項の一時差止めは、滞納保険料額(納付期限から1年6箇月間が過ぎていてもなお未納となっている保険料の合計額)に1.5を乗じて得た額の範囲内とする。

3 保険給付の一時差止めの開始日は、処分を決定した日の属する月の翌月1日とする。ただし、認定申請時に資格者証が交付される場合には、資格者証の有効期限の翌日とする。

4 一時差止めする保険給付については、対象となる介護サービスの種類、介護サービス提供事業者及び期間(月単位。ただし、これにより難い場合は日単位)を特定して行うものとする。

5 第2項の一時差止額の範囲内及び前項の対象となる介護サービスの種類、介護サービス提供事業者及び期間の特定については、審査委員会において審査するものとする。

6 町長は、保険給付を一時差止めされた被保険者が第1項に規定する滞納保険料を、1箇月を経過しても納付しない場合であって、一時差止めに係る保険給付額が滞納保険料の額を上回る場合は、一時差止めによる保険給付額から滞納保険料額を控除することとする。この場合においては、あらかじめ控除を行う旨を介護保険滞納保険料控除通知書(様式第9号)により通知するものとする。

7 前項による滞納保険料額控除後、一時差止めに係る保険給付額の残額がある場合は、その残額を当該被保険者に支払うものとする。

8 保険給付の一時差止め又は保険給付額から滞納額が控除された者については、被保険者台帳及び保険料納付原簿に保険給付の一時差止め又は滞納保険料額の控除に関する事項を記載するものとする。

(支払方法の変更及び一時差止対象者の把握)

第8条 町長は、第2号被保険者から要介護認定等の申請があった場合には、法第68条第1項の規定による滞納者に係る支払方法の変更及び保険給付の一時差止め(以下「支払一時差止め等」という。)予定者を把握するため、当該第2号被保険者の医療保険者を確認するとともに、当該医療保険者に介護保険要介護認定等申請受理通知書(様式第10号)により申請を受理した旨を通知し、当該要介護認定者等が納付期限から1年6箇月以上保険料を納付していない場合は、支払一時差止め等の措置依頼を求めるものとする。

(支払一時差止め等の予告)

第9条 町長は、前条の規定により当該医療保険者から支払一時差止め等の措置依頼があった場合には、規則第39条第2項の規定により遅滞なく当該滞納者に対して介護保険給付の支払一時差止め等予告通知書(様式第11号。以下「支払一時差止め等予告通知書」という。)を送付し、支払一時差止め等の予告をするものとする。

2 町長は、支払一時差止め等の予告をする際には、併せて行政手続法第13条第1項及び甲良町行政手続条例第28条の規定により弁明の機会を付与する旨通知するものとする。

3 前項の規定による弁明書の提出期限は、支払一時差止め等予告通知書が当該要介護被保険者等に到達した日から14日以内とし、提出先は保健福祉課とする。

(支払一時差止め等の決定)

第10条 町長は、前条の規定により支払一時差止め等予告通知書を送付した者で、次の各号のいずれにも該当するものに対して介護保険給付の支払一時差止処分通知書(様式第12号。以下「支払一時差止等処分通知書」という。)により一時差止め等の決定をした旨通知するものとする。

(1) 納期から1年6箇月経過しても保険料の納付がなかった者

(2) 届出書、弁明書の提出がない者又は提出されたがその内容に相当な理由がないと審査委員会が判断した者

2 町長は、支払一時差止等処分通知書と併せて、支払一時差止め等及び適用開始日が記載された被保険者証及び介護保険新被保険者証の送付・旧被保険者証の返還通知書を送付するものとする。

3 支払一時差止め等の開始日は、処分を決定した日の属する月の翌月1日とする。ただし、認定申請時に資格者証が交付される場合には、資格者証の有効期限の翌日とする。

4 町長は、支払一時差止め等が決定された者について被保険者台帳及び保険料納付原簿に支払一時差止め等に関する事項を記載するものとする。

5 第1項各号のいずれにも該当しない場合は、当該要介護被保険者等に対する支払一時差止め等を行わない。

(支払一時差止め等の終了)

第11条 町長は、前条の規定により支払一時差止め等が決定された者について、医療保険者からの支払一時差止め等の措置を終了する旨の通知を受理した場合には、法第68条第2項の規定により支払一時差止め等に関する事項を記載するものとする。

2 支払一時差止め等の終了日は、支払一時差止め等の終了を決定した日の翌日とする。

3 支払一時差止め等が終了した者については、被保険者台帳及び保険料納付原簿に支払一時差止め等に関する事項を記載するものとする。

(給付額減額の決定)

第12条 町長は、要介護認定等の申請があった場合には、法第69条第1項の規定による保険料消滅期間があるかどうか確認し、当該消滅期間のある被保険者に対して政令第33条により給付額減額期間を算定し、介護保険給付額減額通知書(様式第13号)により給付額減額の決定を通知するとともに、省令第112条の規定により被保険者証に給付額減額等の記載をするものとする。

(給付額減額免除)

第13条 前条の規定による給付額減額の決定を受けた被保険者が、法第69条第1項ただし書に規定する政令第35条の特別な事情が発生したこと等により給付額減額の免除を受けようとするときは、介護保険給付額減額免除申請書(様式第14号。以下「免除申請書」という。)に、特別な事情が発生した日及びその詳細等を記載して申請を行うものとする。

2 町長は、前項の申請があった場合には、審査委員会にて審査を行うものとする。

3 次条第2項の規定は、前項の規定による審査について準用する。

4 審査結果については、介護保険給付額減額免除申請結果通知書(様式第15号)により通知するものとする。

5 給付額減額免除を認められた被保険者は、給付額減額が記載された被保険者証を保健福祉課へ提出するものとする。

6 町長は、前項の申請者に対し給付額減額を消去した被保険者証を送付するものとする。

(届出書等の審査)

第14条 町長は、第3条に規定する届出書、第6条に規定する終了申請書、前条に規定する免除申請書又は弁明書が提出された場合は、第2条に定める審査委員会において特別な事由の有無について審査するものとする。

2 前項の審査に当たっては、次の各号に掲げる用語の解釈は、当該各号に定めるところによるものとする。

(1) 政令第30条第1号に規定する著しい損害

第1号被保険者又はその者が属する世帯の生計を主として維持する者が居住する住宅又は日常使用する家財の損害の金額(保険金、損害賠償金等により補填される金額を控除した金額)が、住宅等取得金額の2分の1以上の損害

(2) 政令第30条第2号及び第3号並びに省令第100条第1号及び第2号に規定する著しい減少第1号被保険者が属する世帯の生計を主として維持する者の当該年の地方税法(昭和25年法律第226号)第292条第1項第13号に規定される合計所得金額(以下「合計所得金額」という。)の見込額(保険金、損害賠償金等により補填される金額を含む。)が当該事由により、前年(届出書又は弁明書の提出が1月から5月までの間である場合は前々年)の合計所得金額と比べ10分の7以上の減少

3 審査結果については、届出書・弁明書に対する審査結果通知書(様式第16号)により審査後届出書又は弁明書の提出者に通知するものとする。

(居宅介護支援事業者等への周知)

第15条 町長は、保険給付等のため必要があるときは、当該滞納要介護被保険者等の同意に基づき、その者が利用する居宅介護支援事業者及びサービス提供事業者に対し、支払方法変更の記載、一時差止め若しくは給付額減額等の記載(以下「保険給付の制限」という。)をした旨又は保険給付の制限を解除した旨を連絡することができる。

(通知書等の様式)

第16条 保険給付の制限に関し必要な通知書、届出書等の様式は、本要綱及び法令で定めるもののほか、町長が別に定める。

(その他)

第17条 この要綱の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、公布の日から施行し、平成20年4月1日から施行する。

(令和5年訓令第6号)

この要綱は、令和5年3月1日から施行する。

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甲良町介護保険料滞納に係る保険給付制限事務取扱要綱

平成20年3月26日 訓令第38号

(令和5年3月1日施行)

体系情報
第8編 生/第2章 険/第2節 介護保険
沿革情報
平成20年3月26日 訓令第38号
令和5年2月17日 訓令第6号