○令和4年度甲良町伴走型相談支援及び出産・子育て応援交付金支給事業実施要綱

令和5年2月15日

教委訓令第10号

(趣旨)

第1条 この要綱は、全ての妊婦・子育て世帯が安心して出産・子育てできる環境整備を目的として、妊娠期から出産・子育てまで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実を図るとともに、妊娠の届出や出生の届出を行った妊婦・子育て世帯等に対し、出産育児関連用品の購入費助成や子育て支援サービスの利用負担軽減を図る出産・子育て応援交付金の支給を一体的に実施すること、及び実施に当たって必要となるシステム構築等も併せて実施することに関し、令和4年度甲良町伴走型相談支援及び出産・子育て応援交付金支給事業(以下「本事業」という。)について、必要な事項を定めるものとする。

(実施主体)

第2条 本事業の実施主体は、甲良町とする。

(定義)

第3条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 対象者 この要綱において実施する事業の対象となる者をいう。

(2) 子育て世帯 0歳から2歳の乳幼児を養育している父母等の属する世帯をいう。

(3) 住所を有する 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に基づく住民基本台帳に記録されていることをいう。

(4) 保護者 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条に規定する者、すなわち、父母又は監護者をいう。

(事業区分)

第4条 この要綱において、本事業の区分は、次の各号に定めるところによるものとし、当該各号に定める事業内容については、別添によるものとする。

(1) 伴走型相談支援とシステム構築等導入事務(別添1)

(2) 甲良町出産・子育て応援交付金支給事業(別添2)

(その他)

第5条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、公布の日から施行し、令和4年4月1日から適用する。

別添1

伴走型相談支援とシステム構築等導入事務

(対象者)

第1条 全ての妊婦、及び子育て世帯(以下「妊婦・子育て世帯」という。)を対象とする。

(実施体制)

第2条 伴走型相談支援は、甲良町子育て世代包括支援センター、及び甲良町子ども家庭総合支援拠点(以下「センター等」という。)において実施する。

(実施内容)

第3条 出産・育児等の見通しを立てるための面談等や、その後の継続的な情報発信、随時の相談受付等を市町村の創意工夫により実施することで、妊娠の届出時から妊婦・子育て世帯に寄り添い、身近で相談に応じ、関係機関とも情報共有しながら、必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実を図る。

(妊娠の届出時の面談等)

第4条 妊娠の届出時の面談等は、次の各号に定めるところにより実施する。

(1) 対象者は、妊娠の届出をした妊婦とし、妊婦の配偶者、及びパートナーや同居家族も同席しての面談等を実施することが望ましい。

(2) 実施時期は、妊娠の届出時に実施するほか、別途面談日を設定して実施することも可能とする。この場合であっても、妊婦と一緒に妊娠期の過ごし方など出産までの見通しを立て、必要な支援に早期につなげるという本面談の趣旨に鑑み、できる限り早い時期に実施することが望ましい。

(3) 妊婦が近日中に他の市町村に転出を予定している場合であって、かつ、妊婦が転出先市町村での面談等を希望する場合には、妊婦の転出後、転出先市町村において面談等を実施することとする。

(4) 妊娠の届出をした妊婦に対し、妊娠時の気持ちや健康状態、家庭の状況等を把握するために、母子健康手帳交付時質問票(別添様式第1号)への必要事項の記入を求め、妊娠期ガイド(別添様式第2号)を手交し、妊娠期から出産後の見通しや過ごし方、必要となる各種手続、利用できる支援サービスなど(全体像及び特に妊娠期の過ごし方等)を一緒に確認するための面談等を実施する。また、別添2に定める出産・子育て応援交付金の案内及び申請の受付や、面談等により把握した妊婦の状況等に応じ、妊婦健康診査の受診以外に、産前・産後サポート事業等、その他必要な支援サービスの利用等を案内する。

(5) 顔の見える関係づくり等の観点から、妊婦がセンター等の相談窓口に来庁し、対面による面談(以下「対面面談」という。)の実施を基本とする。

(6) 妊婦が対面面談を行うことができないやむを得ない事情がある場合や、町が適当であると認める場合には、面談等の担当職員が居宅訪問などのアウトリーチによる面談を実施する。

(7) アウトリーチによる面談も困難な場合には、面談に代わり、電話、及び母子健康手帳交付時質問票(別添様式第1号)の提出を求めることにより実施することも可能とする。

(出生後の面談等)

第5条 出生後の面談等は、次の各号に定めるところにより実施する。

(1) 対象者は、出生した児の保護者(以下、別添1において「保護者」という。)とし、保護者に児童の母が含まれる場合には、当該母と面談することを原則とする。また、面談の対象者の配偶者、パートナーや同居家族も同席しての面談等を実施することが望ましい。

(2) 実施時期は、原則として、乳児家庭全戸訪問事業の実施期間である生後4か月頃までの間に実施する。

(3) 前号に定める期間に面談等を実施できなかった場合(保護者の居所が不明であった場合や、日本国外に居住していた場合等)は、保護者に対して必要な支援に早期につなげる観点から、できる限り早い時期に実施することとする。

(4) 保護者が近日中に他の市町村に転出を予定している場合であって、かつ、保護者が転出先市町村での面談等を希望する場合には、保護者の転出後、転出先市町村において面談等を行うこととする。

(5) 新生児訪問や乳児家庭全戸訪問等の機会を活用して、保護者に対し、保護者の児や子育てに関する気持ちや健康状態、家庭の状況等を把握するために、産後質問票セット(別添様式第3号のⅠ、Ⅱ、Ⅲ)への必要事項の記入を求め、産後・子育て期ガイド(別添様式第4号)を基に、出産後の見通しや過ごし方、必要となる各種手続、利用できる支援サービスなどを一緒に確認するための面談等を実施する。また、面談等により把握した養育者の状況等に応じて産後ケア事業、一時預かり事業その他必要な支援サービスの利用等を案内する。

(6) 出生の届出時にセンター等に案内して面談等を実施することも可能であるが、面談等の対象者である児童の母は、産褥期で安静が必要な時期であることに留意すること。また、産婦健康診査により産後の精神状態等のアンケートが実施されている場合などは、面談等の対象者の同意に基づき、産科医療機関と適切に情報共有を行うこと。

(7) 顔の見える関係づくり等の観点から、保護者がセンター等の相談窓口に来庁し、対面面談の実施を基本とする。

(8) 保護者が対面面談を行うことができないやむを得ない事情がある場合や、町が適当であると認める場合には、面談等の担当職員が居宅訪問などのアウトリーチによる面談を実施する。

(9) アウトリーチによる面談も困難な場合には、面談に代わり、電話、及び産後質問票セット(別添様式第3号のⅠ、Ⅱ、Ⅲ)の提出を求めることにより実施することも可能とする。

(面談後の情報発信、随時の相談受付等)

第6条 前条に定めるところによる面談等の実施後も、緩やかな伴走型支援として、妊婦・子育て世帯に対して、子育て関連アプリやSNS、オンライン等を活用しつつ、プッシュ型による子育て支援等に関するイベント情報等の情報発信や、随時の相談受付等を継続的に実施する。

(面談等の担当職員の要件)

第7条 面談等の担当職員は、保健師、助産師等の専門職を基本とする。

(担当職員の配置)

第8条 面談等の担当職員を配置する。

2 面談等の担当職員とは別に、面談等の実施の補助又はその他の各種の周辺事務を行う担当職員を配置することができる。

(面談等の相談記録の管理)

第9条 センター等は、面談等の対象者から提出のあった、質問票やガイドを含む面談等の相談記録を、適切に管理しなければならない。

(関係機関との連携)

第10条 伴走型相談支援をより効率的・効果的に実施していくため、別添2に定める出産・子育て応援交付金の支給に当たり、取得する関係機関等との必要な情報の確認や共有に関する同意に基づき、必要に応じて関係機関とも面談等の相談記録を共有し、密に連携を図りながら本事業を実施することとする。

(留意事項)

第11条 面談等の対象者が里帰りしている場合であっても、当該対象者に対する面談等は、当該対象者が居住する住所地の市町村が実施することを原則とするが、当該居住する住所地の市町村が、里帰り先の市町村に面談等の実施を依頼することも可能とする。この場合、当該居住する住所地の市町村は、里帰り先の市町村と適切に連携を図り、面談等の相談記録を共有する等により、当該対象者の状況等を確認することとする。

2 面談等の対象者のうち、流産又は死産した者、及び対象児が死亡した者については、面談等の実施は不要とするが、相談窓口やピアサポートを案内するなど、きめ細やかな配慮を行うこと。

(システム構築等導入事務)

第12条 システム構築等導入事務として、伴走型相談支援で把握した支援対象者の情報の管理、関係機関との情報共有等を行うためのシステムや、別添2による出産・子育て応援交付金の支給に係る管理等を行うためのシステムを開発するとともに、本事業の取組を住民に広く周知するための取組を実施する。

別添2

出産・子育て応援交付金支給事業

(定義)

第1条 この要綱において次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 事業開始日 この要綱に基づいて事業を開始する令和5年3月1日をいう。

(2) クーポン 掲示、交付その他の方法により使用する証票、電気通信回線に接続している電子計算機に入力することにより使用する識別記号、その他これらに類するものであって、商品又はサービスを購入することができるものをいう。

(3) 支給対象者 出産・子育て応援交付金(以下「交付金」という。)の支給申請を行うことができる者をいう。

(4) 対象児童 令和4年度内に出生した児をいう。

(5) 養育する者 主として児童の監護・教育を行っている者をいう。

(6) 子育て応援ギフト 厚生労働省子ども家庭局長から令和4年12月26日付で発出された「伴走型相談支援及び出産・子育て応援給付金の一体的実施事業実施要綱(子発1226第1号)」の別添2のⅡに掲げられたものをいう。

(支給対象者)

第2条 交付金の支給対象者は、対象児童を養育する者であって、かつ、交付金の支給申請時点で町内に住所を有する者とする。

2 前項に掲げる支給対象者が同一世帯に2人以上いる場合において、そのうち1人に対して交付金が支給された場合、他の支給対象者に対する同一の対象児童に係る交付金は支給しない。

3 前項の規定に関わらず、次のいずれかに該当する者には、交付金は支給しない。

(1) 児童手当法(昭和46年法律第73号)第4条第1項第4号に規定する小規模住居型児童養育事業を行う者

(2) 同号に規定する障害児入所施設等の設置者

(3) 法人

(支給内容)

第3条 交付金は、対象児童1人につき、100千円の現金支給を行うこととする。

(支給申請)

第4条 交付金の支給を受けようとする者(以下「支給申請者」という。)は、事業開始日以降、甲良町に対して出生後アンケート(別添様式第5号)を提出する。

2 支給申請者は、他の市町村で同一の対象児童に係る子育て応援ギフトの支給を受けていない旨の申告、及び甲良町の本事業の適切な実施のため関係機関等に必要な情報を確認、共有することについての同意をした上で、甲良町長に対して出産・子育て応援交付金支給申請書(別添様式第6号)を提出し、支給の申請を行う。

3 申請前に対象児童が死亡した支給申請者については、出生後アンケート(別添様式第5号)の提出を行うことなく支給の申請を行うこととして差し支えない。

(申請期間)

第5条 前条の申請は、原則として、事業開始日から6か月以内に行うものとする。

2 災害その他申請予定者の責めに帰さないやむを得ない特別な事情により申請期間内に支給の申請を行うことができなかった場合は、当該やむを得ない特別な事情がやんだ後3か月以内に支給の申請を行うことも可能とする。ただし、この場合であっても、令和6年3月1日以降の支給の申請はできないものとする。

(支給決定)

第6条 町長は、支給申請者から支給の申請を受けたときは、審査を行い交付金の支給を決定し、甲良町出産・子育て応援交付金支給決定通知書(別添様式第7号)をもって支給申請者に通知するものとする。

(支給申請の審査)

第7条 町長は、前条の審査を行うに当たって、必要に応じて、支給対象者による対象児童の養育の事実を確認すること等により、当該者が第2条に掲げる支給対象者に該当するか確認を行う。

2 審査に当たっては、必要に応じて、公的身分証明書の写し等を提出させ、又は提示させること等により、当該者の本人確認を行う。

(支給請求)

第8条 第6条の規定により支給決定を受けた支給申請者(以下「交付金受給者」という。)が、交付金を受給しようとするときは、甲良町出産・子育て応援交付金支給請求書(別添様式第8号)を町長に提出するものとする。

(支給の方法)

第9条 町長は、前条の請求を受けたときは、交付金受給者の指定した口座への振込により、請求を受けた日から30日以内に交付金を支給するものとする。ただし、町長が認める場合はこの限りではない。

(交付金の返還)

第10条 町長は、交付金受給者が虚偽の申請、その他不正な行為により交付金を受給した、又は、その他不当に受給したと町長が認めたときは、甲良町出産・子育て応援交付金返還通知書(別添様式第9号)を、交付金受給者に通知することにより、すでに支給した交付金の一部又は全部の返還を求めることができる。

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令和4年度甲良町伴走型相談支援及び出産・子育て応援交付金支給事業実施要綱

令和5年2月15日 教育委員会訓令第10号

(令和5年2月15日施行)