○甲良町妊産婦健康診査等事業実施要綱

令和5年2月17日

告示第4号

(目的)

第1条 この要綱は、妊産婦に対して行われる母子保健法(昭和40年法律第141号。以下「法」と言う。)第13条の健康診査及び新生児に対して行われる新生児聴覚検査の実施について(平成19年1月29日付け雇児母発第0129002号厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長通知)に基づく新生児聴覚検査(以下これらを「妊産婦健康診査等」という。)を実施し、妊産婦健康診査等の費用(以下「妊産婦健康診査等費用」という。)の一部を助成することにより保護者の経済的負担の軽減、妊産婦の健康管理の充実並びに新生児の聴覚障害の早期発見並びに適切な治療及び療育並びに妊産婦及び当該妊産婦の家族が安心して出産し、子どもを育てることができる環境の整備に寄与することを目的とする。

(対象者)

第2条 助成を受けることができる者(以下「対象者」という。)は、次の各号に掲げる妊産婦健康診査等の区分に応じ、当該各号に定める者とする。

(1) 法第13条の健康診査 母子健康手帳の交付を受けている妊産婦等であって、当該健康診査の受診日において本町に住民登録を有する者

(2) 新生児聴覚検査 令和5年4月1日以降に出生した新生児の保護者であって、当該検査の受検日において本町に住民登録を有する者

(妊産婦健康診査等の実施方法)

第3条 妊産婦健康診査等は、町が妊産婦健康診査等の業務を委託する一般社団法人滋賀県医師会及び公益社団法人日本助産師会滋賀県支部が指定する滋賀県内の医療機関及び助産院(以下「県内医療機関等」という。)において行うものとする。

2 前項の規定にかかわらず、町長は、やむを得ない理由があると認めるときは、県内医療機関等以外の医療機関及び助産院(以下「県外医療機関等」という。)において妊産婦健康診査等を行うことができる。

3 妊産婦健康診査等の診査項目は、別表のとおりとする。

4 新生児聴覚検査は、自動聴性脳幹反応(自動ABR)検査、聴性脳幹反応(ABR)検査又は耳音響放射(OAE)検査によるものとし、新生児期の入院又は外来において実施するものとする。ただし、特別な事情がある場合は、生後6月までの入院又は外来において実施することができる。

(受診券の交付)

第4条 町長は、対象者に対し、母子健康手帳と併せて甲良町妊婦健康診査受診券、産婦健康診査受診券及び新生児聴覚検査受診券(以下これらを「受診券」という。)を交付するものとする。

2 町長は、他の市町村において母子健康手帳の交付を受けた者で、出産日までに本町に転入の届出をしたことにより対象者となる者に対し、当該転入の届出の日までに受診した妊産婦健康診査等の状況、出産予定日等を考慮した上で、受診券の種類及び枚数を減じて交付するものとする。

3 町長は、前2項の規定により受診券を交付する際に、妊産婦健康診査等の趣旨、内容、利用の方法等を十分に説明するものとする。

(受診の方法)

第5条 甲良町妊婦健康診査受診券(様式第1号)及び新生児聴覚検査受診券(様式第2号)及び甲良町産婦健康診査受診券(様式第3号)の交付を受けた対象者(第10条に規定する県外医療機関等受診者を除く。)は、妊産婦健康診査等を受診する際、診査項目に応じた受診券を県内医療機関等に提出するものとする。

(妊産婦健康診査等費用の助成)

第6条 町は、対象者に対し、診査項目に応じ、別表の上限額欄に定める額を上限として、県内医療機関等に支払う妊産婦健康診査等費用を助成する。

2 町は、対象者が県内医療機関等において妊産婦健康診査等を受けたときは、当該対象者が当該県内医療機関に支払うべき当該健診費用に係る前項の規定による助成の額(以下「助成額」という。)を、当該対象者に代わり、当該県内医療機関等に支払うことができるものとする。

3 前項の規定による支払があったときは、当該対象者に対し助成額の支払があったものとみなす。

4 対象者は、妊産婦健康診査等費用が助成額を超える場合は、当該超える額に相当する額を県内医療機関等に支払うものとする。

(支払事務等の委託)

第7条 町長は、助成額の審査に関する事務並びに前条第2項の規定による県内医療機関等に対する助成額の支払及び第10条第2項の規定による県外医療機関受診者に対する助成額の支払に関する事務を、公益財団法人滋賀県健康づくり財団(以下「健康づくり財団」という。)に委託するものとする。

(助成額の請求)

第8条 県内医療機関等は、毎月分の助成額を取りまとめ、翌月10日までに受診券を添えて健康づくり財団に請求するものとする。

2 健康づくり財団は、前項の規定により請求があった場合は、速やかにその内容を審査し、請求を受理した日から30日以内に、受診券を添えて助成額を町に請求するものとする。

(助成額の支払)

第9条 町は、前条の規定により助成額の請求があった場合は、速やかにその内容を審査し、当該助成額を健康づくり財団に支払うものとする。

2 健康づくり財団は、前項の支払があった場合は、速やかに県内医療機関等にその助成額を支払うものとする。

(県外医療機関における受診等)

第10条 県外医療機関等で妊産婦健康診査等を受ける者(以下「県外医療機関等受診者」という。)は、あらかじめ甲良町妊産婦健康診査等県外受診申出書(様式第4号)を町長に提出するものとする。

2 町長は、県外医療機関等受診者に対し、助成額を償還払いにより支払うものとする。

3 県外医療機関等受診者は、県外医療機関等に対し、妊産婦健康診査等費用の全額を支払い、分娩の日の翌々月10日までに、健康づくり財団が定める妊産婦健康診査等に係る請求書に受診券を添えて、健康づくり財団に提出するものとする。

4 健康づくり財団は、前項の請求書の提出があった場合は、速やかにその内容を審査し、当該受診券を添えて、当該請求書を受理した日から30日以内に助成額を町長に請求するものとする。

5 町長は、前項の規定による請求があった場合は、速やかにその内容を審査し、助成額を健康づくり財団に支払うものとする。

6 健康づくり財団は、前項に規定する支払があった場合は、速やかに当該県外医療機関等受診者に当該助成額を支払うものとする。

(事後指導)

第11条 町長は、妊産婦健康診査等の結果に基づき、当該妊産婦及び新生児(以下「妊産婦等」という。)の健康状態に応じ、保健指導を要する者については、法第17条第1項の規定による訪問指導その他必要な事後の保健指導を実施するものとする。

2 県内医療機関等は、妊産婦健康診査等の結果、事後の指導を要すると認める妊産婦等にあっては、町長と連携し、事後の保健指導が十分に行われるよう配慮するとともに、医療を要すると認める妊産婦等にあっては、生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による医療扶助の利用等により医療が円滑に行われるよう指導するものとする。

(その他)

第12条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、令和5年4月1日から施行する。

別表(第3条、第6条関係)

区分

診査項目

上限額

基本健診

基本診察(問診 診察 血圧測定 体重測定) 尿検査 保健指導 産婦の精神状況の検査

1回につき5,040円とし、14回(多胎の場合は19回)を限度とする。ただし、第1回、第4回、第8回及び第12回にあっては、1回につき4,520円とする。

超音波検査

超音波検査

1回につき5,300円とし、4回(多胎の場合は6回)を限度とする。

血液検査(妊娠初期)

末梢血液一般検査 血液学的検査判定料血液採取(静脈) 糖 生化学(Ⅰ)判断料 TPHA検査(定性) 梅毒脂質抗原使用検査 HBs抗原精密測定 ウイルス抗体価(風疹) 免疫学的検査判断料 ABO血液型 RH血液型 不規則抗体 HIV抗体価検査 HTLV―1抗体検査

12,450円。ただし、HTLV―1抗体検査を実施しないときは11,600円とする。

血液検査(妊娠中期)

末梢血液一般検査 血液学的検査判定料血液採取(静脈) 糖 生化学(Ⅰ)判断料 HTLV―1抗体検査 免疫学的検査判断料

3,130円。ただし、妊娠初期の血液検査においてHTLV―1抗体検査を実施していない者にこれを実施するときは、5,420円とする。

血液検査(妊娠後期)

末梢血液一般検査 血液学的検査判定料 血液採取(静脈)

1,580円

子宮頸がん検診

子宮頸がん細胞診(細胞診婦人科材料 病理診断料 子宮頸管粘液採取)

3,360円

B群溶血性レンサ球菌検査(GBS)

B群溶血性レンサ球菌検査(細菌培養同定検査 微生物学的検査診断料 子宮頸管粘液採取)

3,100円

クラミジア検査

クラミジア検査(クラミジアトラコマチス核酸同定)

2,100円

産婦健診

基本診察、乳房・授乳の状況、EPDS又はNICE等の質問票を用いたスクリーニング検査、保健指導

1回につき5,000円とし、1人につき2回を限度とする。

新生児聴覚検査

新生児聴覚検査

3,000円。ただし、新生児1人につき、1回を限度とする。

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甲良町妊産婦健康診査等事業実施要綱

令和5年2月17日 告示第4号

(令和5年4月1日施行)