甲良神社権殿(旧・本殿)

更新日:2021年06月30日

甲良神社権殿(旧・本殿)画像
権殿由緒書き画像
正面観音扉下の蹴込み板画像

指定期日

大正4年3月26日

建立年代

江戸時代

1棟

説明

明治16年(1883)、甲良神社が改築された際、旧本殿を西へ移してご神体を臨時に祭る仮殿にしました。これを権殿(ごんでん)といいます。 昭和25年に大修理が行われた時、「寛永11年(1634)9月、尼子若衆これを立つ」と書かれていましたので、江戸時代初期の建築とわかりました。この権殿は前の屋根が曲線形に長く延びて向拝(こうはい)になる流造(ながれづくり)の形式をとり、檜の皮で屋根を葺く、檜皮葺(ひわだぶき)になっています。小形の建物ですが、背が高く、蟇股(かえるまた)や柱、梁などに彫刻が多い、装飾の豊かな建物です。正面にある透模様の蹴込板は松材で、その細工の仕方から室町時代(1338~1573)のものといわれています。 なお、甲良神社本殿は、伊勢神宮のように、建物全体が直線からできている神明造(しんめいつくり)の県下でも代表的な建築物です。